6Gとは何か?~初心者にもわかりやすく解説!海外の最新事例をお届け~

この記事のポイント

1:6Gは次世代のネットワーク通信である

2:少なくとも2032年までの導入を目標としている

3:中国、韓国、アメリカ、フィンランドが研究開発の面でリードしている

4:6Gがもたらす大容量+高速通信は重要な社会インフラのIT、AI化を促進すると期待されている

海外のニュースサイト「TechTarget」に考察記事がアップロードされており、抜粋してご紹介させていただきます。

https://www.techtarget.com/searchnetworking/definition/6G

What is 6G? Overview of 6G networks & technology より引用

6Gとは何か

過去4G、LTEそして現在の5G、5G-Advancedに続く次世代の高速通信です。より高い周波数を利用しております。

その最大の特徴は大容量と遅延通信にあります。5Gと比較して100倍以上の超大容量の通信に対応しており、遅延は1ミリ秒以下に抑えられることが理論上可能とされております。

6Gで何ができるのか

前述の特徴の他に位置情報認識と多接続の大幅な改善も期待でき、それによって重要な社会インフラへのIT化の促進が期待されています。例えば、

・重要な社会インフラ(電気・ガス)の異常検知

・生命維持や健康促進器具とのリアルタイム通信

・空気中の成分分析

・法律に関する事柄など、重要な意思決定の支援

・IoT技術の発展(自動運転等)

またディープラーニングやビックデータ分析など、別々のテクノロジー同士を統合させてシナジーを発揮させる潤滑油かもしれないと期待されています

6G が社会を変えていく上で必要なものとは

6Gはあくまで次世代のセルラーネットワークに過ぎません。そのため社会によりよい変革をもたらすためには前述したディープラーニングや、ビックデータなどの6Gの特徴を活かす別の技術が必要となります。

また、それらを支えるスパコンや量子コンピューターなどのHPCの活用が重要な要素となります。

6G に取り組んでいる国や企業はどこか

フィンランドのOulu大学は2030年までの本格導入を目指してプロジェクトを発足しております。また同大学は日本のBeyond 5G Promotion Consortiumとのコラボレーション契約にも署名しており、今後の成果に期待が集まります。

また韓国の電子通信研究所は周波数帯の研究を実施、中国も同様に多額の投資を行い研究を促進しております。

アメリカのFCC(連邦通信委員会)は研究開発のために6G周波数の一部を開放しております。

通信会社のEricsson(スウェーデン)とNokia(フィンランド)はヨーロパの6G研究の先端を走るプロジェクト(コンソーシアム)であるHexa-Xの中心メンバとして活動しております。

その他Huawei(中国)、Samsung(韓国)も6Gを支えるインフラ基盤の研究を行っております。

6Gの次はなにか

6Gの次の世代は6GEとなり、7Gへと続きます。

6GEは6Gと7Gをつなぐ暫定的なステップであり、6Gにて利用可能な周波数が拡張されることが計画されています。

7Gでは帯域幅の飛躍的な進歩が期待されており、これによって継続的なグローバル・ワイヤレス接続が実現出来る可能性があります。具体的な利用例として全世界の製造プロセスを同時に監視、自動化つつ、高い品質保証を実現するなどが考えられます。

すでにIEEE(米国電気電子学会)は7G世代の無線LAN規格である802.11beの規格化へ向けて取り組んでおります。

まとめ

6Gはモバイル端末を持ち歩き、ワイヤレス通信が一般化した我々の社会をより便利かつ安全にする可能性があり早期の商用化を期待しています。