IPO関連書籍おすすめ3選-法務・労務管理編-

IPOにおける法務・労務関連のお勧め書籍を紹介します。

M&A 人事デューデリジェンス標準手順書
特定社会保険労務士、M&Aシニアエキスパートである野中健次氏が著作の書。M&Aにおける人事DDの本であるが、DDの根本はリスクとなるポイントをチェックすることであり、それはIPO時の内部管理体制として重視すべき要素でもある。
本書では主に下記の内容が書されている。

Ⅰ 法定三帳簿・雇入通知書・労使協定
Ⅱ 就業規則の周知
Ⅲ 人事権
Ⅳ 採用
Ⅴ 制裁(懲戒)
Ⅵ 解雇
Ⅶ 休職
Ⅷ パートタイム労働者
Ⅸ 派遣労働者
Ⅹ 外国人労働者
Ⅺ 育児・介護休業
Ⅻ 助成金

M&A 労務デューデリジェンス標準手順書
こちらはM&A 人事デューデリジェンス標準手順書の「労務」版である。IPOではこちらのほうが重要である。
特に、始業前・終業後の時間帯、時間単価の算出・除外賃金・割増率、みなし裁量労働者および管理監督者の深夜労働などIPO審査で入念にチェックされる項目が網羅されている。これがチェックリストになっているのがまた嬉しい。

法務デューデリジェンス チェックリスト 万全のIPO準備とM&Aのために (NextPublishing)
IPO準備会社において規程集などを模倣して規程を作成するのも一手かもしれませんが、法務リスクに対応できていないというクリティカルな問題が後から出てきてしまっては元も子もありません。そこで、お勧めなのが、法務DD関連の書籍。こちら、西村あさひ法律事務所の弁護士がスタートアップ企業の法務・知財戦略支援、ベンチャー投資ファンドの組成・投資支援、IPO支援など、多くのベンチャー関連業務に携わった経験を元に、リスク項目をチェックリストにした書籍です。A4サイズでP100ほどとシンプルな作りになっています。さらに、IPO準備だけではなくM&Aの法務DDにも使える代物です。


リスクをとり新ビジネスに挑戦するベンチャー企業にとって、リスク管理は生命線です。しかし、費用等のために法律問題の調査は後回しになりがちで、時に思わぬ落とし穴にはまり、場合によっては手遅れとなることさえあります。

そこで、法務デューデリジェンス(以下法務DD)を効率的に実施できるよう、長年ベンチャー企業と投資家をつないできた第一線の弁護士が、法務DDのための資料リストとチェックポイントを標準化しました。無用の紛争や法律問題の芽を早期に摘み、経営資源を成長戦略に集中させ、企業価値のさらなる向上を図るためのソリューションを提供いたします。ベンチャーキャピタルへの投資家にとっては投資先の調査に役立つ「法務DDマニュアル」として、またベンチャー企業にとっては上場準備に入る際の法定監査に向けた「自己検査マニュアル」として、双方にとって有益な手引きとなり得る決定版の一冊です。

「働き方改革」関連法、民法(債権関係)改正などにも対応し、より実践的に洗練され、ますます充実しました。

amazon紹介文

目次は次の通りで、会社法は勿論、知財や人事労務などの法務もカバーしています。

 [1]はじめに
 [2]会社組織
 [3]株式
 [4]契約
 [5]資産
 [6]負債
 [7]知的財産
 [8]人事労務
 [9]許認可及び規制遵守
 [10]訴訟その他の紛争

法務デューデリジェンス チェックリスト 万全のIPO準備とM&Aのために (NextPublishing)

その他

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